世界名鐘物語
ドイツ・ミュンヘン新市庁舎のグロッケンシュピール(Glockenspiel)を、ご紹介致します。
グロッケンシュピール(Glockenspiel)はドイツ語で、「組み鐘」とか「鐘演奏」を意味します。
フランス語、英語のカリヨン(carillon)です。
ドイツ
ミュンヘン新市庁舎「グロッケンシュピール」
ドイツ・ミュンヘン市マリーエン広場の北側にある、ネオ・ゴシック様式の新市庁舎は、
1867年に着工され、ファッサードの仕掛け時計も同時に製作が始められました。
新市庁舎の落成と同年、1908年に完成されました。
大掛かりなからくりは圧巻です。

等身大の人形が二段に取り付けられていて、
5月から10月までは、11時、12時、17時、21時に、その他の時期は11時に、
グロッケンシュピール(Glockenspiel)メロディーに続いて動き始めます。
上段の人形は、1568年、バイエルン公ヴィルヘルム5世と
フランス・ロレーヌのレナーテ姫の結婚を祝した騎馬戦をテーマにしています。
夫妻の前で、馬にまたがったロレーヌの騎士とバイエルンの貴族が勇壮な槍試合を繰り広げます。
一度、左右から行き交った後、2度目にロレーヌの騎士がバイエルン貴族の槍につかれて、
鞍から転げ落ちる様子がはっきりと見えます。
下段の「桶屋の踊り」は、16世紀初め、この地方をペストが襲った後、
恐れて外出しようとない人々を勇気づけるため、陽気に歌い踊った樽職人をモデルにしています。
最後に最上段の黄金の鶏がひときわ高く鳴き、からくりの終わりを告げます。
グロッケンシュピール43鐘は、3オクターブ半の音域があり、鐘の総重量は約7トンです。
「ローレライ」や「野ばら」、バイエルン地方の民謡など4曲を、毎月変えながら演奏しています。
時間近くになると、人が続々と押し寄せ、広場は見物客で埋めつくされます。

時間になると、市庁舎前は黒山の人だかり
鐘楼の全景
からくり人形
騎馬戦 : 両側から登場(左)/突き合う(中央)/一方が倒される(右)
収納室へ戻ってきた人形たち、ほぼ等身大
鍵も収納されている電源盤
マスター・クロック
下の制御装置から鉄線が鐘まで伸びる
カリヨンの制御装置
鐘塔に取り付けられている鐘、フラウエン教会の鐘楼が見えます(中央の写真)
鐘楼から見たフラウエン教会と街並み

♪サウンドをお楽しみ下さい♪

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