世界名鐘物語
フランス
パリ「ノートルダム寺院」

パリ・ノートルダム寺院は、フランス・カトリック教会の総本山です。
1163年、モ−リス・ド・シュリー司教の発案で、建造が始まりました。
当初から、左右二つの鐘塔を備えたファサード(正面)は計画されていましたが、
実際に鐘塔の建造が始まったのは1200年を過ぎていました。
1245年頃、鐘塔は完成しました。
鐘塔の高さは、左(北塔)右(南塔)ともに69メートルです。
ノートルダム寺院全体が完成したのは、1345年でした。

ヴィクトル・ユゴーの小説「ノートルダム・ド・パリ(NOTRE-DAME DE PARIS)」は、
15世紀末のパリのノートルダム寺院が舞台になっっていますが、
当時、ノートルダム寺院には20もの鐘が付いていて、ロープを引っ張って、手動で鳴らされていました。
毎日、大きな鐘を鳴らし、大きな音を聞いた、主人公の鐘つき男「カジモド(Quasimodo)」は、
耳が聞こえなくなってしまったと書かれています。
1831年に、ヴィクトル・ユゴーが「ノートルダム・ド・パリ(NOTRE-DAME DE PARIS)」を書いた時には、
鐘はわずか4個になってしまっていました。
大鐘「エマニュエル」とクロックベル3鐘でした。
大鐘は、15世紀に再鋳造された時、ルイ14世が「エマニュエル(Emmanuel)」名付けた鐘でした。

19世紀初頭には、鐘塔をはじめ寺院全体が荒廃してしまいました。
1845年から、ラシュスとヴィオレ・ル・デュックの二人の建築家によって修復が開始され、
彫刻装飾などが復元されました。

現在では、11の鐘が付いています。
南塔に大鐘「エマニュエル」が付いています。
重量は13トン、クラッパー(鐘の舌)は500キロ、音名は、FIS(ファ#)2です。
北塔には、1915キロ・音名C(ド)3、1335キロ・音名D(レ)3、
925キロ・音名E(ミ)3、767キロ・音名F(ファ)3の4鐘が付いています。
尖塔に、クロックベル6鐘が付いています。

大鐘「エマニュエル」は、クリスマス、イースター、あるいは国家的行事にのみ鳴らされます。
普段は、朝・昼・晩のお告げの鐘(アンジェラス)、ミサを知らせる鐘などが、
大鐘以外の鐘で鳴らされています。
もうカジモドのような鐘つき男はおりません、すべて電動で鳴らされています。

セーヌ河畔から観たノートルダム寺院正面
セーヌ川から見上げる 南側から見る
夕日に映えるノートルダム寺院
大鐘「エマニュエル」 同左
鐘の重量13トン
クラッパー(鐘の舌)の重量500キロ
鐘の歴史が記された垂れ幕
シンボルマークの「カジモド」
♪サウンドをお楽しみ下さい♪
@週日午前11時の鐘
A日曜朝のミサを告げる鐘
B日曜朝のミサの終わりを告げる鐘
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