Carillon Computer
カリヨン・コンピューター
カリヨン(組み鐘、鐘演奏)は、15〜16世紀頃、現在のベルギーとオランダにあたる地方で生まれました。
カリヨン誕生当時は、電気がありませんでした。
ましてや、電子技術、コンピューター技術は、想像すら出来ませんでした。
当時のカリヨン演奏は、すべて手動(人力)でした。
カリヨン演奏(制御)装置の歴史
当初の演奏装置は、ハンマーで叩いたり、紐を引っ張って鳴らす、ごく単純なものでした。
手動(人力)式カリヨンとして、完成したのはバトン式カリヨンでした。
ベルギー・ブルージュの鐘楼のカリヨンのように、現在もなお、修復されながら、使用されているものもあります。
やがて、手動(人力)式から、自動演奏するドラム式に移行します。
ドラム式の開発は、時計の発達と、大きく関わっています。
時計と連動して、設定時間になると、カリヨン演奏が始まる仕掛けです。
20世紀になりますと、電気を利用した、ロールテープ式が一世を風靡します。
メロディーに従って、ロールテープに穴を穿ち、ロールテープの回転に伴って、
穴にはまったピンから、打鐘指示が送られる仕組みです。
ドラム式に比べて、コンパクトで、場所を取りません。
さらに、軽量ですので、取り替えも簡単です。
取り替えは簡単ですが、ロールテープに収められるメロディー数には限度があります。
5曲程度が限度です。
多数の楽曲を演奏する場合は、多数のロールテープを用意しておいて、その都度、交換しなければなりませんでした。
その手間隙を、一挙に解決してくれたのが、カリヨン・コンピューター制御装置です。
手動(人力)演奏装置
バトン式
バトン式
キーボードのバトンを拳で叩いて、鉄線に
繋がれたハンマーを引っ張って、打鐘しました
スイングベル
スイングベル
鐘を揺らして鳴らすスイングベルは、
大きな鐘を鳴らすには、全身で引っ張っていました
ドラム式自動演奏装置
ドラム式自動演奏装置
ドラムを回転させて、鉄線の先に繋がれたハンマーが引っ張られて、
鐘を叩く仕組みになっています。
時計と連動させて、設定時間にドラムを回転させ、
カリヨンの自動演奏が可能になりました
ロールテープ式自動演奏装置
ロールテープ式自動演奏装置 ロールテープ式自動演奏装置
ドラムがロールテープに、ハンマーを動かす鉄線が電気配線に変わり、
完全な電気制御が実現しました
カリヨン・コンピューター
カリヨン・コンピューター
ベルギー・クロコマティック(Clock・O・Matic)社製
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